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給電保障 ― ― ― 何故保障できるのか?

太陽はいつも安定したエネルギー源
(1)太陽エネルギーの特性



























































(2)年間の全天日射量は
地域差があるか?



























 
(3)年間全天日射量は
年度差があるか?





































(4)実際の太陽光発電量でも
年間発電量に大差がないのか?
























 
(5)風力発電でも年間発電量は大差が無いのか?







































(6)太陽光発電の場合は
年間発電量を保障できる
46億年前に地球が誕生して以来、地球は太陽の周りを正確な軌道で回り続けている。(図5.3)
1回転に365.242190402日かけて公転し、23時間56分4.0905秒かけて自転しており、その自転軸は約23度26分傾いていて、46億年間全く同じ軌道と傾きを維持している。
したがって、46億年間、太陽から受けるエネルギーは1年間を同じパターンで受け取っている。
すなわち、夏至の日には太陽高度は一番高くなり日射強度も最高に強くなる。高度が高くなれば太陽の滞空時間も最高に長くなるので昼時間も長くなる。太陽から受け取るエネルギーは、全天日射量という形で、毎年ほぼ同じ量を受け取っている。





太陽軌道の計算は、今から3000年か4000年前から行われていた。それは、世界の各地に残された遺跡からもわかっている。例えば、メキシコ中央高原の、紀元前2世紀頃に建設されたと言われている古代メキシコ文化圏の中心に君臨する大都市がある。そこには「太陽のピラミッド」と言われるピラミッドが残っている。
そのピラミッドは夏至の日には太陽がピラミッドの真上に来て、その時は頂上までの階段が蛇の尻尾のようになり、その階段の真下には竜の頭のような像があり、まるで生きた竜のように見える。年に一回、夏至の日だけ見られる天体ショーで、2000前の人たちの芸術作品である。

2000年以上前から太陽軌道を正確に計算していた証拠である。
正確に計算していたという事実は驚きであるが、もう一つ重要なことは2000年も前から太陽軌道は寸分の狂いもなく動いているという明確な証拠でもある。

現代では太陽軌道の計算は球面三角関数で計算できる。
2000年前にはまだ球面三角関数は無かったが、どのようにして計算していたのであろうか、大変興味の沸くことである。
現代の球面関数を使用すると、指定された場所の指定された日時における太陽の位置が計算できる。太陽の位置が分かれば太陽から届くエネルギーも計算できる。
この計算結果は指定された場所上空の大気圏までのエネルギー量である。
その大気圏を潜り抜けて地上に降り注ぐ日射量、乃至は日射強度を求める必要があるが、大気圏を潜り抜けるとき、雲や湿度や大気汚染度に左右される。その影響度は場所と季節によって異なる。例えば、6月ごろは梅雨の影響で九州地区は透過率が低いとか、冬の北海道は雪の影響で日射量が少ないなどとさまざまである。


太陽から届くエネルギー量は同じ軌道を通っているため毎年同じ量である。地上に降り注ぐ量は大気透過率の影響で、毎年多少の影響は受ける。がしかし、その影響度はたいして大きくない。それは気象庁が観測している全天日射量を地域別に数年間を比較してみればわかる。
図5.4は気象庁が観測した北海道から沖縄までの4か所における11年間の全天日射量の月平均値の比較である。これを見て分かることは、全天日射量は石垣島が一番多く、一番少ないのは北海道の留萌である。場所によって全天日射量に差が出るのは、地球が球面体であることと、地軸が傾いて居ることに原因している。緯度が高いと南中時の太陽高度が低くなり、低い分だけ光が斜めに入射するので日射強度も弱くなり、全天日射量が少なくなる。



図5.4で日射量の一番多い石垣島は北緯24度24分で、最低量の留萌は北緯43度56分である。鹿児島は北緯31度35分、甲府は北緯35度39分であるのに、日射量は甲府の方が多い。逆転の理由は、鹿児島は日本一降水量の多い地域であるので、日射量にも影響したものと推定している。
緯度だけが日射量の多さに影響するとは断定できない例である。

全天日射量は地域差があることは分かったが、同じ地域で年度差があるのか調べてみよう。


4つの地域の11年間の月別日射量を、年度別に比較してみる。


石垣島だけの11年間を比較すると、石垣島の11年間の平均値15.5に対して偏差値は0.55であるため平均に対する乖離度は3.6%にしか過ぎない。一番バラツキの大きい鹿児島は年間平均値は14.1で偏差値は0.87、乖離度は6.1%にしか過ぎない。
以上の事から、太陽からのエネルギーは月別に見ると大きな開きが有っても、年間の量から見ると大して差がないと言える。


太陽光発電は天気に左右されるので不安定だとよく言われているが、それは視野の狭い見方で、1年間の全天日射量というポイントで見ると、実は非常に安定していることが分かった。


地上に届く年間全天日射量は、ほとんどの年でほぼ同量であることは分かったが、太陽光発電は温度や湿度の影響も受ける。実際の太陽光発電の発電実績を見ないと、ほぼ同じとは断定できないのではないかという疑問が沸く。
そこで、6年以上の発電実績がある愛知県の家庭用発電(最大出力4.8kW)の月別発電量(図5.6)と年間発電量(図5.7)を比較してみる。


月別発電量(図5.6)で見ると平成23年は3月と4月に平均値より多くを発電しているが、6月以降は平均より少ない発電量である。
年間の発電量としてみると平均に非常に近い。平成25年は1月、5月、8月に平均値より多く発電している。しかし、年間発電量で比較(図5.7)すると、平成25年は平均値より3.5%程度多い。5年間の年間発電量の平均値に対する乖離程が一番大'きいのが平成22年の-4.9%で、次が平成25年の+3.5%となっている。他の年はこの範囲内に収まっている。

この結果から年間発電量も、ほぼ同程度の量であると結論できる。
他のPV発電所などの年間発電量を調査しても、同様にほほ同程度であった。


風力発電でも同じように年間発電量では大差ないと言えるのだろうか?
北海道小平発電所が過去7年間の発電実績を公表していたので、それを月別発電量(図5.8)と年間発電量(図5.9)と、グラフ化した。
月別発電量は毎年大きく差が出て居ることがはっきりとグラフから読み取れる。
同様に年間発電量も大きく差があることが分かった。平成17年と平成19年は2倍近い開きが有る。このグラフから言える結論は、風力発電の年間発電量は、その年その年で大いに異なると言える。まさに風まかせの発電量である。

                    月別に発電量を見ると                                           年間で発電量を見ると


太陽光発電の場合、年間発電量は年毎に大差はないが、風力発電には年毎に大きな差がある。これは、日本に限ったことで、外国には適応出来ないのではないか?
この疑問に答えるためフランス電力の風力発電と太陽光発電の実績を入手した。この発電量とはフランス全土で発電されたそれぞれの合計値である。
その発電量を日別に1年間分を表示したグラフが図5.10である。


このグラフは2015年のデータであるが、この単年度だけを見ると、太陽光発電は日射量パターンに大きく外れることなく発電している。
が、風力発電は日別月別の発電量が大きくばらついているので、何らかのパターンに沿って発電しているとは見えない。
推定できることは、フランスの太陽光発電も年間発電量はほぼ同じ量で発電していて、風力発電はその年によっては発電量が大きく異なると推定できる。


東京電力の1年間の発電実績から年間の保障値を設定してみよう。
図5.11は2016年4月1日から1年間の太陽光の発電実績である。1年間の内の途中から稼働し始めた発電もすべて含んだ状態で表示している。
日別発電量を棒グラフで、10日間の旬別平均値を折れ線グラフで表示した。1年間の棒グラフで表現している年間発電量の合計値は、折れ線グラフで作成される面積(年間発電量)とほぼ同じ量である。10日間の発電量を見ても多い日と少ない日が激しく入り組んでいるのが分かる。図5.10のフランスにおける太陽光発電を見ると、日ごとの変化量は少ない。フランスは激しく天気が変化しないことが読み取れる。
                                                                                                                                            (図5.11)
(出典)東京電力HPより実績値をダウンロードし、弊社でグラフを作成

旬別平均値だけに注目し、旬別平均値の激変を出来るだけ滑らかに変化させるために、旬別平均値の近似式を作成した。(赤破線)出来た近似式を、梅雨や台風の時期は太陽光発電量が少なくなるのでそのことを考慮に入れて調整する。出来上がった折れ線グラフ(黒太実践)を最終的な1年間の保障値となる。
(図5.12)


事前に1年間の旬別保障値を決めておくと、指定された月日の太陽光発電による系統への供給量が分かる。天気などには全く左右されない供給量が実際に供給されるため、天気予報を使った予測や、予測と実際が食い違った場合の監視や、無駄な火力発電の空炊きも不要となり、悪天気のためのバックアップ電源も必要としない。出力抑制が全く発生しなくなる。更に不安定な太陽光発電を安定化したベースロード電源として使用出来るだけでなく、地方の太陽光発電を電気の最大消費地である東京、関西、中部電力にコンスタントに供給する、地産都消(地方で発電し都会で消費する)が実現できる。これが真の地方創生となる。


                        
保障値通りに給電するためにグリッド・ストレージはとの程度の量が必要と
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太陽光発電の保障に関する結論

太陽光発電の発電量は、日別、月別にみると大きく変化するが

年間で見ると、大差が無い事もわかった。

発電量の貸し借りをやったとしても、年間を通すと、

数パーセントの誤差で帳尻を一致させることが出来る。

つまり、年間の発電量を保障しても大きな問題にならないことが明確になった。

保障することによる効果は爆大であることも分かった。


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