現在、九州本土では、太陽光が853万㎾、風力が51万㎾が導入されているが、ほぼ毎日、出力抑制され、各発電所は3か月間で10回程度発電禁止となっている。更に、3年後には新たに太陽光702万㎾、風力295万㎾が増加するが、(1)増加分は全て出力抑制で捨てられてしまう。(2)再エネ導入量が増加するのに、再エネの年間発電量は全く増加しない。(3)九州本土の新規導入に掛かる1兆円近い民間資金が,ドブに捨てられたと同じになる。(4)新旧全ての発電所は、年間売電収入が予定より40~60パーセント強も減少し、倒産が多発する。(5)3年後には日本全国で、74万件の発電所が九州と同じ状態に陥る。全国でドブに捨てるのは10兆円近い。(6)このままでは「再エネの主力電源化」は「国策詐欺」になってしまう。世界に向けて我が国の技術力の無さを宣伝することにもなる。(7)緊急対策として、まず太陽光と風力の新規導入を停止させ、本格的出力抑制解消対策が確立出来るまで、原発はすべて停止すべきである。(8)そのためには、内閣は総辞職し、経産省を立て直し、「エネルギー計画」のやり直しを行うべきである。(すべての図表は、図表の上からクリックすると拡大表示します)
Ⅰ.九州本土における 出力抑制の現状 Ⅱ.3年後の九州本土 を想定 Ⅲ.3年後の九州以外は? Ⅳ.間違いだらけの 抑制解消技術 Ⅴ.本格的解消技術はこれしかない Ⅵ.経産省の対応に 対してクレーム | Ⅰ.九州本土における出力抑制の現状 (1)抑制実績 ①3月 16回抑制 抑制された日が16日、抑制されなかった日は15日。 抑制された日 の九州全域の正午の天気は図2、 抑制されなかった日の天気は図3。 (図1) ②4月 20回抑制 (図4) ③5月 10回 + α (図5) ![]() Ⅱ.3年後の九州本土を想定 (1)3年後の出力抑制を予測する ①計算手順と計算方法 ☆2019年3月1か月の実績データーを使用し、日別時間別に、同じ天気の条件で太陽光 と風力の発電量を求め、同じ需要量で需給バランスを火力発電、揚水動力、他社連携 で調整し、調整できないものを出力抑制の対象とした。 ☆3年後の太陽光と風力の容量(図7) 太陽光 853万㎾ ⇒ 1,555万㎾ 風力 51万㎾ ⇒ 346万㎾ ☆太陽光と風力発電量の計算 新発電量 = 旧発電量 × (接続済 + 承認済)÷ 接続済 = 旧発電量 × (853 + 702)÷ 853 ☆他社連携 3年後には出力抑制のための連携は出来なくなる。(理由は Ⅲ(2)電力間連 携線の容量を増設を参照)しかし、常時1100㎿h程度の量が送られているのは 九州地区に九州電力以外のJ-Powerとか住友金属などの発電所が発電したものを 九州以外の地域で消費するための送電が行われているため。 ☆計算テーブルの一部(図6) 19年3月の実績データーに対して日別、時間別に需要量と供給量が一致するよう に調整する。 (図6) ②計算結果 a.すでに抑制されている日の場合 すでに抑制されている日の場合、新たに導入された太陽光が発電する電気は全て抑制 対象となってしまう。まるで捨てるために発電していることになる。 例えば、今年3月31日の発電実績では、9GWhが抑制対象となっていたが、3年後 には54GWhが捨てられる。一日の発電量の71パーセントが捨てられることになる。 太陽光だけでは需要を超過するので、風力も10GWh捨てられる。太陽と風力を合わせ ると64GWhで、四国電力の一日分の発電量に相当する。(図9) 現在、3月の抑制時間帯は8:00時から16:00時までであったが、3年後は太陽光の発電 (出典)九州電力の発電実績データーを使用して3年後を計算しグラフ化した b.抑制されていない日の場合 現時点では、曇天などの影響で太陽光の発電量が少なかったので抑制不要の日が3月 1か月間で、15日あったが、太陽光の発電量が増えるとその内の11日に抑制が 必要となる。3月25日がそれに該当する日である。(図10.1) 抑制不要の日は4日あった。(図3)その4日を見ると九州の全域で雨だった日が2日 で、残りの2日は半分の地域で雨が降っていた。 (図10.1) (出典)九州電力の発電実績データーを使用して3年後を計算しグラフ化した (2)3年後の再エネ化率は? 現在(2019年3月)の実際の再エネ化率は25.0パーセントだった。それに対して 853万㎾の太陽光に702万㎾を追加し1555万㎾に増加させ、51万㎾の風力に 295万㎾を追加して346万㎾に増加させ計算すると、およそ2倍の容量になったのに、 再エネ化率は27.3パーセントにしか増加しない。(図10.2) 増えない理由は、増加分は全て抑制で捨てられるからである。 太陽光の1ヶ月の発電量の49.9パーセントが捨てられている。 増えないもう一つの理由は、抑制時間が午前7時から午後18時までになったために有効 発電量が年間60GWhも少なくなるからである。 再エネ化率を別の見方をすると、新規導入のコストが、発電という生産に何ら貢献しない。 新規導入に約1兆円の民間資金が投入されるが、その資金の殆どはドブに捨てられ、発電 に全く貢献しない。 (3)3年後の抑制回数は? ①今年3月の抑制不要の日はどのように変化するか? 計算結果、抑制不要の日は4日だけになった。(図11) 4日とは3月3日、4日、6日、10日の4日である。その4日の内、6日と10日は 九州全域が雨で太陽光の発電が極めて少ない日であった。3日と4日は九州の半分の 地域が雨であった。7日は4ヶ所で雨であったが他の地域が晴れていたので抑制日と なった。 (図11) ②年間抑制回数 3月は27回の抑制であったが、1年間では何回の抑制となるか? 九州地区で天気を観測している気象台が18ヶ所ある。そこで正午に観測した天気が 快晴、晴れ、薄曇りであれば「晴」と定義し、1年間の実績を調査した。 前述①では少々の地域が雨でも抑制が必要と分かったので、「晴れ率調査」の「全域が 曇天」の率33.3パーセントのうち20パーセントを少々の雨とした。 年365日のうち約80パーセントの290日が抑制回数となる。 (図12) (4)3年後の被抑制回数は? 290回の抑制回数は、九州電力の系統制御室が全発電所に抑制指示を行う回数である。 1回の抑制指示で全発電所を止めるのではなく、需要超過相当分だけ止めればよい。 その時公平の原則を守らなくてはならない。 各発電所の発電禁止になる回数(被抑制回数)を求める。 (図10)を見ると3月1か月間の太陽光発電量の55.5パーセントが捨てられている。 毎日の発電も55.5パーセントが発電禁止になっていると考えられる。公平の原則が 守られていれば全発電所の内55.5パーセントの発電所数が発電禁止になっていると 考えられる。それが290回繰り返されるので 年間回数 = 290 × 55.5パーセント = 160.9回 3年後は、全発電所は年間160.9回も発電禁止になる。 (5)3年後の発電所の収入減は? 太陽光の場合、一日の発電量は365種類あると言っても過言ではない。その365種類 の発電量を大きい順に並べると図13のようになる。弊社はそのグラフを「緩やかなS字 カーブ」と呼んでいる。 出力抑制が発令されるのは天気のいい日であるので、発電量の多い日から順に発電禁止と なる。決して少ないほうからではない。 グラフの左端から290個のうち160個が発電禁止となる。年間売電収入の平均46 パーセント~最大62パーセント程度の収入減になると思われる。 ここで注意しておくべきことは、減収となるのは新規に発電開始した発電所だけでなく、 これまで順調に収入を得ていた古くからの発電所も公平に減収になる事である。 (図13) ![]() Ⅲ。 3年後の九州以外は? (1)3年後の日本各地の再エネ導入量は増えているか? 現在認定受付されているものが3年後にはすべて稼働するとした場合、再エネに原子力を 含めると、沖縄以外の電力9社は、現在の2倍の容量になる。(図14) 2倍の容量になると、九州本土と同じ出力抑制だらけで、年間290回の抑制発令状態に なる。 日本列島、どこに行っても倒産した太陽光発電業者の屍がばらまかれた状態になる。 (2)3年後の電力需要の落ち込みにご注意 3年後には電力需要が落ち込むので、出力抑制もその速さと規模がもっと大きくなることは 間違いない。 電力需要が落ち込む原因 ①エネルギー計画で2030年までに省エネ、節エネ推進で電力使用量を35パーセン ト下げるという計画のもとに進展。 ②消費税増税とオリンピック後遺症で不景気になり電力需要が落ちる。 ③FIT単価が14円以下になり、売電より自己消費が得になるため電力会社からの電気 は購入しなくなる。 (3)3年後の地域別発電所件数 出力抑制の対象となる太陽光発電所の数は、全国計で74万件と膨大な数である。 74万件の屍が日本列島全体を覆いつくすことになる。 (図15) ![]() Ⅳ.間違いだらけの抑制解消技術 再エネに従事している人たちの中でも、出力抑制の解消技術を誤解している人が多い。 その誤解のもとに抑制は解消できると誤って信じている。 その誤解の代表的なものを列挙する。 間違①:脱原発で一発解消だ!! 「原発が稼働するとベース電源として利用されるので、太陽光発電が底上げされて需要超過 が早まる。だから原発を止めれば底上げが無くなるので自動的に解消される」と信じられ ている。 その信仰は論理的に正しいが、解消の程度問題がある。つまり、すべて解消か、一部解消 かである。 論より証拠、3年後の3/31 の原発をすべて止めてみよう。 原発は毎時4,100㎾程度の発電を行っているので、その発電量をゼロにして、少なく なった分は火力と太陽光と風力で補充する。 結果は、抑制量はかなり少なくなったが、まだ22GWh超過している。 間違②:電力間連携線の容量を増やせ!! FIT制度が出来てからは、あっちこっちで回線容量増設要求の声を聴く。高名な経営者や 学者であったり、自称コンサルタントや政治家や大企業経営者などなど・・・。 特に、出力抑制に関しては電力間連携線の容量を増やせとの声が強い。超過分をどこかに 送れば処理して貰えると思っているらしい。 現在、九州の超過分は関西電力が処理をしている。関西は九州以外の四国電力の分も処理 をしている。そのおかげで四国は抑制から逃れている。東京電力は東北電力の分を処理 しているので、東北には出力抑制は発生していない。 区間連携線の増設は、超過分を引き受けてくれる所が有れば有効だが、なければ何の意味 も持たない。 現在は、中央3社の大電力会社が引き受けているが、3年後にはその3社自身も再エネ導 入が2倍になり、更に原発の一部が稼働し始めるなどで引き受けの余裕はなくなる。 (「(1)3年後の日本各地の再エネ導入量は増えているか?」に記述) また3社の電力需要が、オリンピック後の不景気や太陽光の自己消費増加で大幅に減少す る危険性も高い。需要が落ち込めば、後は出力抑制まっしぐらである。 3年後には、出力抑制解消のための連携線容量増設は全く効果がない。 間違③:長周期変動対応蓄電池の容量を増やせ!! 現在、東北電力と九州電力の2ヶ所で出力抑制解消(長周期変動対応)目的で2ヶ所に大 型蓄電池を設置して運用している。蓄電池容量が東北で4万kWh、九州が30万kWhで、 実運用で使用されている。 問題は、この蓄電池で出力抑制がどの程度解消されるかである。 実例で検討してみよう。 3月31日の超過分は太陽光で54GWh、風力で10GWhの合計64GWhであるが、九州 の豊前変電所の容量は30万kWhであるため、出力抑制は0.5パーセントしか解決でき ない。 参照 ⇒⇒ オソマツな出力抑制解消システム 3月31日の出力抑制を完全に解消するには、豊前変電所の蓄電池容量を213倍にしな ければならない。その為には敷地面積は約3平方キロメートルが必要となる。 その敷地は3キロメートル X 1キロメートルで、一周すると8キロメートルとなるので、 フルマラソンなら5周と2キロで42キロになる。東京ドームなら229個収めることが 出来る。 蓄電池の購入価格を1kWhを10万円とすると、九州だけで64兆円も必要となる。 (図17) 出力 4万kW 容量 4万kWh 出力 5万kW 容量 30万kWh NAS リチウムイオン電池 NAS(ナトリウム硫黄)電池 間違④:バーチャル・パワー・プラント(VPP)が拡大されるので、 出力抑制も解消される。 バーチャルパワープラント(以下VPP)は、点在する小規模な再エネ発電や蓄電池、燃 料電池等の設備と、電力の需要を管理する技術である。 出力抑制は、如何に発電を抑えるかであって、需要のずーっと先にやらなければならな い仕事である。全くタイミングが合わない、VPPでは遅すぎる話である。 VPPが出力抑制に役立つと言っている人は、VPPを売りたいがために言っているだけ で、抑制解消とは無関係である。 間違⑤:オンライン出力制御 現在の九州では、抑制を命令された発電所は午前8時から16時まで発電が禁止されて いる。実際には、供給が需要を最大に超過する時間帯は12時から13時の1時間で、 その他の時間帯はその半分の超過量であっても、系統制御の難しさから、無条件に午前 8時から16時までとなっている。12時から13時間に抑制必要件数は1000件で その他時間帯は500件としても、全時間帯に1000件に対して抑制を命令してい る。 抑制量を出来るだけ少なくするには、時間別に必要件数に合わせて抑制すればよい。こ れをオンライン出力制御と呼んでいる。 この制御には、発電所側にもオンラインで指令を受け直ちにアクションが取れる装置と 系統制御システムに、判断し指令を出す難しい制御機能が必要となる。難しさの詳細理 由は省略する。 難しいことをやってどの程度効果があるか? 九州電力の本年3月の実績データーを使用して、3年後の予測計算でオンライン制御を 使用した場合と使用しない場合の比較をしてみた。(詳細は省略) 結果は、オンライン制御を使用すると抑制量14.4パーセントの減少効果が有った。 その程度の効果では、「気休め程度の効果」と言わざるを得ない。 投資金額と時間、工数から見ると、もっと他にやることがあるだろうと言いたくなる。 他にやる事とは、本格的に抑制を解消する技術の導入である。 ![]() Ⅴ.本格的出力抑制解消技術はこれしかない (1)世界に誇れる「太陽光発電保障システム」の設計思想 ローマは一日にして成らず、安定化は4つの保障積み上げで達成する。 ![]() 第一階層の保障;すべての太陽光発電を、出力抑制も無く、天気通りに 発電出来ることを保障する。(接続保障・発電保障) 第二階層の保障;天気に左右されることなく約束通りの量を給電し、ベース電源 として保証する。(安定給電保障・調整力保障 ) 第三階層の保障;24時間放電中に需要超過することがあっても需給バランスの 維持を保障する。(需給維持保障) 第四階層の保障;地方で生産した電気を都会地に安定した形で供給する。 (地産都消) (2)太陽光発電保障システムのシステム構成 太陽光発電保障システムは現在稼働中の系統制御システムを補完しながら、 ハイブリッド・バッテリー・システム(HBBS)を制御する。 天気に左右されない供給は、グリッド・ストレージを調整力として使用する。 (3)PVSS/HBBSの効果 ☆出力抑制が完全に解消できる。(出力抑制がこの世から完全に消えて行く) ☆太陽光発電を出力抑制無しに無制限に導入可能。 ☆原子力発電と太陽光発電の同居が容易である。 ☆太陽光発電の大量導入により太陽光の発電コストを大幅に削減できる。 ☆発電コストの大幅に安くなった電気を供給できるため電気料金値下げが実現できる。 ☆電気料金値下げにより消費税を2パーセントアップ以前の消費の活性化が起きる。 ☆太陽光の発電の電気を事前に決めた量で天気に左右されずに供給可能。 ☆天気に左右されずに供給可能なためバックアップ電源が不要となる。 ☆天気に左右されずに供給可能なため空焚きが少なくなる。 ☆太陽光で安定化したベースロード電源として供給できる。 ☆電力系統への接続電圧が約4分の一になるので、系統容量を4倍にしたのと同じ。 ☆パネルと蓄電池の一体化でパワコン不要、同時導入、架台流用などで総コスト削減可能。 ☆電力系統への接続工事負担金が大幅に縮小する。 ☆蓄電と放電の同時並行処理可能なシステムを35パーセント容量圧縮して使用できる。 ☆発電業者は売電収入が天気通りに獲得できる。出力抑制による収入減が発生しない。 ☆地産都消により地方の活性化と、都会の電気料金の値下がりが可能となる。 ☆地産都消で再エネ導入が困難な都会と日本全体の再エネ化率を高めることが出来る。 ☆天気予報からの発電予測と予測と実績の誤差修正が不要となるため大幅な経費削減となる。 ☆出力抑制が発生しないので抑制に関連した作業がゼロになり関連経費の削減が出来る。 ![]() Ⅵ.経産省の対応に対するクレーム (1)次期「エネルギー基本計画」では「再エネを将来の主力電源にする」とし、そのための 最大の政策課題は「高コスト対策」としておきながら、出力抑制解消については一言も 触れていなかった。あまりにも片手落ちの計画であった。 詳細 ⇒⇒ 「画竜点睛を欠く」我が国の「エネルギー基本計画」 記載が無かった理由は、経産省担当者の未経験からくる「問題発見能力の欠如」が原因 であろうと著者は推測していた。 しかし、最高学府をトップの成績で卒業した経産省エリートたちが、最も基本的な出力 抑制の問題に気付かないほど「問題発見能力が欠如」している集団であるとは思えなか った。 なぜなら、「高コスト問題」の解決は「出力抑制の解消」が最大の効果があり、解決なく ば再エネの大量導入は不可能で、主力電源などにはなり得ない。「出力抑制の解消」が主 力電源化の一丁目一番地であることぐらい知っていたはずだ。 それだのに、なぜ欠落していたか? それは、欠落していたのではなく意図的に欠落させたのであろう。 掲載してしまうと「解決策を見出さなくてはならない」。解決してしまうと「困ることが ある」。それは、大量に太陽光発電が導入できてしまう。大量に導入出来ると太陽光の発 電価格が原発より下がってしまう。 原発は全ての電源の中で最低コストであると訴えてきたものが崩れてしまうと、原発を守 る根拠が無くなってしまう。 原発推進を政策の中心においている安倍政権にとって、原発不要となってしまうと政権の 基盤が総崩れになる。忖度や改ざんが得意な経産省としては、安倍政権を守るために、絶 対に「出力抑制は解決させない」ことに、お役所の中で忖度していたのだろう。 ( 出力抑制頻発で太陽光発電ビジネスも自然に消えて行く。消えると「やっぱり電気は原 発しか無い」という事になる。「その時までは抑制解消に手を出すな」......弊社想定) 経産省主導の出力抑制解消技術が実にオソマツであることを見ても、解決する意欲がない ことが読み取れる。 (2)3年後の出力抑制による年収減の見通しを、経産省から正式に警告すべきである。 国民の生命と財産を守るのは国の義務だ。 今や、九州のみならず日本全国の発電所74万件は、3年後に年間収入の半分近くが減少 することが、九州本土で実証されてきた。 しかし、悲しいことに、太陽光発電に関連している方たちの殆どが、3年後の悲劇につい ては全く意識していない。いまだに夢を抱き続けている人たちが多い。 国民の財産と命を守る義務のある経産省は、事前に、早急に全国民に対して「売電収入の 半分減少」の警告を発するべきである。 警告に合わせて、「再エネを主力電源化」と言う、オレオレ詐欺が使う手法で国民をだま したことに深く謝罪すべきである。 (3)出力抑制完全解消に取り組むべきだ。解消するまで原発はすべて止めておくべきである。 「警告と謝罪」にあわせて、原発の全てを一時停止し、早急に抑制完全解消の技術(太陽 光発電保障システム; PVSS/HBBS) 導入に 着手すべきである。 最後までご精読ありがとうございます。ご質問、ご感想、反論等 ozaki@smart-center.jpまで直接お送りください。 | 第一階層の保障;接続保障・発 電保障 全ての太陽光発電の系統接続(接続保障)は蓄電池(HBBS)経由で行い、出力抑制皆無、天気通りの発電を保障する。 パネルをHBBSに接続することで実現できる。 第二階層の保障;安定給電保障 ・調整力保障 蓄電後の放電量は、天気に左右されるが、事前に設定した1年 間の保障値通りに給電(放電)することを保障する。 グリッド・ストレージで調整し、太陽光をベースロード電源にする。 第三階層の保障;需給維持保障 24時間均等な量で放電すると、早朝の需要最低時間帯に、放電量の需要超過が頻発する。その需要超過に対して、超過分をグリッドストレージグループなどで対応し、需給バランスの維持を保障する。 第四階層の保障;地産都消 日本の電力の70パーセント近くを消費する都会地は、再エネ導入環境が乏しい。逆に、都会の再エネ化率が高くならなければ、日本全体の再エネ化率は高くならない。まず、地方の再エネ化率を高めて、地方から電気代を安くし、次に、地方の余剰電気を都会に送って、都会の再エネ化を支える。 ★電気料金が半額になる。 それにより年10兆円近い金額が電気料金以外の一般消費に回ってくる。 ★太陽光の発電量予測が不要、予測と実際の誤差修正対応も不要となる。 ★出力抑制が皆無となるため毎日の抑制予測、当日の抑制実施、後日の抑制実績管理などの作業が完全になくなる。 |