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全国の離島以外の太陽光発電(認定受付分)は出力抑制されているか?

(2016/8/1 掲載)                               いつ、どこで出力抑制が頻発するか?
(1)電力会社別認定受付状況

















(2)電力会社別分析
①九州電力



































➁東北電力






(図1.31)

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出典;東北電力「南相馬変電所の大容量蓄池システム概要 」



③北海道電力







④四国電力









⑤関西電力









⑥中部電力







⑦中国電力







⑧北陸電力










⑨東京電力






FIT制度で認定された太陽光発電の内、3分の一程度はすでに稼働中である。
しかし、その稼働中の太陽光発電は、種子島などの離島以外では出力抑制は実施されていない。
未稼働分も、順調にいけば数年以内に稼働開始する。
その時、出力抑制が実施される環境になるのか?
また、現在、原子力発電は川内原発と伊方原発以外は稼働していないが、全ての原発が稼働し始めた時、出力抑制はどの程度の頻度で実施されるか、各電力会社別に調査分析する。




(a)現在(図1.27)
風力やバイオが発電している(170万kW)上に、川内原発(178万kW)が稼働、更に太陽光602万kWが同時に重なっても、需要の一番少ない1月1日や5月5日の12時の需要798万kWを31.6万kW超えるが、揚水発電や他電力連携で対応可能なため、出力抑制を実施する必要はない。(風力とバイオの発電効率を50%とした。以下同様)

(注)使用した需要実績は2015年を使用しているが、将来の電力需要は、人口減少、
省エネ技術の進歩、再エネ発電の直接消費、景気動向などで、予想より大きく
減少している。需要が減れば、需給バランスが崩れる時期が早まる点に注意し
                                ておくべきである。(他電力の場合も同様)

(b)全認定稼働後(図1.28)
風力やバイオが発電(425万kW)している上に、川内原発1,2号機(178万kW)が稼働し、全認定太陽光発電(1815×0.8)が発電した場合、12時の供給力は2,055万KWとなり、閑散日の12時の需要798万kWを1,257万kW超過する。
この超過分を他電力連携や揚水式発電で消費するとした場合、九州と中国間の連携能力は557万kW、揚水発電能力は253.2万kW、合わせて810.2万kWのため、446.8万kW超過する。超過分は出力抑制せざるを得なくなる。時期は?
(連携能力と揚水発電能力を100パーセント使用できる保証はないことに注意)
ピーク日需要も超過しているため、全ての晴天日には太陽光発電の殆どの発電所を停止せざるを得なくなる。停止させられる発電所には、現在すでに稼働していてこれまで発電停止未経験の発電所も含まれる。現在発電停止が無かったからと言って、安心はできない。

(c)玄海原発稼働後(図1.29)
玄海原発2号機(55.9万kW)、3号機(118万kW)、4号機(118万kW)が稼働開始すると、風力とバイオ発電(425万kW)を含めて、ベース電源が717万kW底上げされるため、再エネの発電量も底上げされる。結果、太陽光発電は雨の日以外は全て出力抑制で、発電停止となる。



現在、原発は停止中で、太陽光以外の再エネも少ないので、出力抑制の必要性は無い。
しかし、全認定分の稼働後は、太陽光発電が大幅に伸び、最低需要を1,000万kW超過する。(図1.30)
超過分の内630万kWを隣接の東京電力に連携、46万KWを揚水式発電で消化しても、残り360万KW程が超過する。
この超過分が出力抑制対象となるのだが、NEDOの「電力系統出力変動対応技術研究開発事業/ 再生可能エネルギー連系拡大対策高度化」で構築したシステムが本年2月に稼働開始したので、そのシステムでどの程度超過分を吸収できるか見てみよう。(図1.31)

まず、そのシステムの概要を説明する。
東北電力管内の再エネが発電した超過分を大型蓄電池で吸収し、需給バランスを保つ事を目的とし、福島県の南相馬変電所敷地内に8,500m2のスペースを確保し、容量4万kWhの蓄電池を設置した。(図1.32)
蓄電池のコストだけでも100億円掛かったそうだ。
この超大型蓄電システムで、全認定稼働後の需要超過を吸収できるだろうか?
最も需要の少ない5月4日の需要を太陽光発電量が超過する量は8,041万kWhで、蓄電池の容量4万KWhを遥かに超過する。
需要の最も多い8月5日の場合の超過量は1,989万kWhで、こちらも遥かにオーバーする。1,985万KWは出力抑制となる。

東北電力で受け付けた全容量が稼働開始する時には、南相馬変電所の蓄電池容量を、1000倍から2000倍の容量に拡大しておかなければならない。
拡大が無ければ、全認定分稼働後は、九州電力と同様で、雨の日以外は発電させて貰えない環境になる。その時期は不明。


原発が稼働していない現在は、認定分全てが稼働開始しても、7月20日の最低需要を超過することが無いので、出力抑制の対象とはならない。
しかし、原発が稼働開始すると、ピーク日の需要も超過する。最低需要日の超過は最大170万kWになり、揚水式発電90万kWと東北電力への連携60万kWで対応したとしても、20万KWは出力抑制となる。



四国電力の伊方原発は次に再稼働最有力候補と言われている。稼働したとすると2.3号機合わせて146万KWとなる。(3号機は16年8月15日運転再開89万kW)
原発稼働で太陽光発電は最低需要日の需要を255万kW超過する。この超過分は関西電力と中国電力の連携で最大380万kW消化できる。ただし、両社に受け入れ余力があればの話である。他に、揚水動力で、最大70万KWは消化できる。
出力抑制は、果たしてどの程度発生するかは、判断の難しい環境である。




原発の稼働が無い現在、全認定分が稼働したとしても出力抑制の必要性は皆無である。関西電力の全原発が稼働開始すると、893万KWがベース電源となり、かつ風力とバイオスなどの再エネ分161.5万kWと併せて1,054万kWがベース電源となる。
その時、太陽光発電は底上げされて最低需要を400万kW超過する。この超過分は、他電力連携と揚水動力として消化できれば、出力抑制の必要性はなさそうである。




原発が再稼働していなくても、全認定分が稼働し始めると、最低需要日は太陽光発電が需要を100万kW程度超過する。この程度の超過では他電力連携や揚水動力で対応可能である。出力抑制の必要性は少ない。






原発が再稼働し、全認定分が稼働し始めると、閑散日の正午の需要を200万kW近くを超過する。この程度の超過は、隣の関西電力との連携で対応可能と思われる。







再エネに対して原発の比率が高い北陸だが、再エネ容量も日本一少ない(東京電力の14分の一)ので、出力抑制の必要性は今のところ少ない。








東京地区の再エネ認定受付量は、電力十社中最多であるが、需要が多いため当面問題は無い。しかし、柏崎原発と福島第2が再稼働始めると、閑散日の晴天時はバランスを崩す可能性大となる。
また家庭用PVが300万kWあるため、需要量がその影響で減ることと、産業用PVがまだまだ増えることを合わせて考えると、近いうちに出力抑制が頻発すると予想できる。

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