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(2020/9/18)
日本全域供給過剰後、タケノコシンドロームとその「隠味」で、発電業者倒産を防ぎ、主力電源化達成
太陽光発電の導入量が増えると、南中時の発電量がどんどん増えることを言う(弊社造語)、
まるでタケノコが成長するかのようである。
成長したタケノコは閑散日の電力需要も、平均日の需要も、最終的にはピーク日の需要も、軽く越してしまう。
太陽光発電のタケノコシンドロームで、日本の全地域が供給過剰になると、一斉に出力抑制だらけになる。
出力抑制で売電収入が激減し、発電業者の屍の山を築くことになる。

ご安心ください、太陽光発電のタケノコシンドロームは、
ハイブリッド・バッテリー・システム(HBBS)で完全解消できます。
太陽光発電業者は天気通りの収入を確保し、
更に、風力発電業者も、HBBSの「隠味」が効いて、思わぬ「おこぼれ」を貰う。
最大の「おこぼれ」は日本全域の「主力電源化の実現」だ。

その時、日本は世界に先駆けて「再エネ先進国」になり「エネルギー産業革命」の旗手となっている。



Ⅰ.出力抑制真犯人「タケノコシンドローム」対策

(1)出力抑制真犯人「タケノコシンドローム」とは

太陽光発電(以下太陽光)の導入量が増えると、太陽が真南に来る南中時の発電量がどんどん増える。その現象を「タケノコシンドローム」(弊社造語)と言う。
まるでタケノコが成長するかのようである。
成長したタケノコは閑散日の電力需要も、平均日の需要も、最終的にはピーク日の需要も、軽く越してしまう。
タケノコが平均日需要と同じになった時、一日の発電量と同日の電力需要量の比率は30パー程度となる。それを再エネ化率30パーという。30パーを超えて発電しても、供給過剰となり、発電したものは捨てざるを得ない。従って太陽光だけで30パーを超えることはあり得ない。つまり、再エネの主力電源化は不可能であるのである。
不幸なことに、太陽光の下に原発や水力またはバイオなどが流れると、太陽光は底上げされるので30パー以下でも供給過剰になる。その現象は九州電力でしっかりと現れている。

                                        (図1.1)


(2)21世紀のコロンブスの卵「ハイブリッドバッテリーシステム」(HBBS

ハイブリッドバッテリーシステム(HBBS)のシステム構成

(図1.2)はHBBSのシステム構成の図である。
1つの太陽光発電装置に、1組の蓄電池を接続させる。
1組とは任意の数の蓄電池で構成され、接続された発電装置の一日当たりの発電量を収容出来る容量が必要である。

蓄電は発電装置で発電したものを、直接電力系統に送電せず、一旦、蓄電する。
放電は、前日に発電した量を24分の一づつ均等に24時間かけて放電する。
24時間均等放電すると、時間当たり放電量が南中時の最大出力の3分の一から4分の一の高さになる。
放電開始時刻は、翌日の系統制御開始時刻(通常は午前ゼロ)で、終了時刻はその24時間後になる。   (注)自己消費を行う発電装置には適応できません。
翌日、前日分を24時間かけて放電するので、翌日の発電と前日の放電が重なることになる。ハイブリッドの言葉を使用した理由がそこにある。

特に重要なポイントは、毎日決まった時間に中央給電指令室(センター)にその日の発電量を知らせる。センターではその発電量を使用して翌日の系統制御計画を作成する。これによりセンターではHBBSを使用している太陽光発電の発電量予測は不要となる。
(注)20年9月14日現在ではHBBSはいまだ製品化されていません。製品化に乗り出すメーカーを募集してます。

                                                                 (図1.2)



        HBBSのコスト問題の解決が気になる方は⇒⇒
        移行時のコストの問題が気になる方⇒⇒



Ⅱ.東京電力の現状と再エネ拡大後の予想

HBBSをした場合どの程度、出力抑制が解消されるかをシミュレーションを通して説明する。

(1)東京電力の現状
         再エネ導入状況                                                           (図2.1)

        5月1週間の稼働状況   (図2.2)
            ★出力抑制は発生していない
            ★供給力不足のため東北電力などから連携線経由で補充
            ★火力と再エネで需要と同じ程度になるが、太陽光が発電すると連携線か
                らの補充分が過剰になるので、揚水動力を稼働させて同時同量を維持
                している。

                                                                    (図2.2)


(2)再エネの導入拡大後
                                                                    (図2.3)

    (図2.4)について説明する。
            ★近い内に柏崎原発が再稼働するとして5、6号機の稼働を組み込む。
            ★拡大後は供給過剰となるので連携線からの補充は無いものとした。
            ★全日が供給過剰となり、出力抑制が必要となる。
            ★火力をぎりぎりまで下げ、かつ揚水動力を稼働させるも供給過剰となる

再エネ導入拡大後は毎日が供給過剰        (図2.4)


(3)太陽光だけにHBBS使用した稼働図(図2.5
            ★(2)と同じ条件で太陽光にだけHBBSを適応
                太陽光の縦のタケノコは横長(薄青)になり需要ライン(赤破線)を
                超えなくなる。
            ★太陽光の出力抑制は皆無、風力は殆ど毎日が出力抑制(白地)となった

                                    太陽光だけにHBBS使用         (図2.5

(補足説明)すべての太陽光発電にHBBSを適応したとして計算した結果であって、現実的には移行の途中でHBBSを適応できない物もある、適応できない物に対しては従来通りのタケノコシンドロームが残っていることにご注意ください。



(4)「隠味」②が効いた結果

                            ♢♢♢♢  風力発電まで抑制解消  ♢♢♢♢

            (図2.3)と(図2.4)を比較して「隠味」は何かわかりますか?
            「隠味」は火力発電の最低出力を1,355万kWから半分の700万kWに下
                げる事が出来たことである。何故、最低出力をさらに下げる事が出来
                るのかは、「Ⅳ.HBBSの「隠味」・・」で説明します。
            ★風力発電も出力抑制はほとんど発生していない。

                                    風力発電も出力抑制は発生せず          (図2.6)


            ♢♢♢♢  年間の稼働  ♢♢♢♢
                拡大後、太陽光にHBBSを適応すると年間を通して「主力電源」になる

 (図2.7

            ★拡大後、辛うじて主力電源となる。再エネ化率51.3パー。
            ★風力は陸上の効率を適応したが、洋上風力を適応すると再エネ化率は
               さらに高まると予想できる。60パー以上が可能か?

            ★太陽光発電は天気通りの発電を行い、売電収入も100パー獲得できる。
            ★風力発電もほぼ天気通りの発電となる。抑制されたのは5.8パーで、被害
                は微少である。


            何故、火力の最低出力を下げる事が出来たかを次に説明する。
            ★説明の前に、HBBS以外の方法はないのか、検証する。




Ⅲ.HBBSを使用せず、出力抑制解消秘策はあるか?

♢  自己消費へ移行、または調整市場に任せる 
 
FIT買い取り制度に乗って発電した電気を電力会社に買い取ってもらうと、出力抑制の対象となる。しかし、自己消費に移行すると、系統制御の対象とはならないため、発電停止命令を受けることなく安心して発電できる。

(1)自己消費への移行は、出力抑制解消にどれだけ貢献できるか?
★10kW未満の家庭の場合
全国の10kW未満の容量は20年7月現在1200万kWで、全太陽光の20パーに相当する。すべてが移行すると出力抑制も20パー程度の減少となり、効果は大きい。
しかし、いつからその効果が出始めるかが問題だ。12年にスタートしたFIT制度に乗って導入した場合、22年から10年の買取期間が終了し始めるため、その時から移行が始まる。丁度その頃から出力抑制が急拡大するので、効果は大きい。しかし、家庭用のすべてが移行完了するのは30年になるので、20パーの効果が出るのは今から10年後になる。
但し、電力会社の家庭用料金収入も減少するため20パーの効果は少し少なくなる。要注意である。
★50kW未満の場合
50kW未満の容量は20年7月現在で1700万kW程度である。全太陽光の30パーに相当する。10kW未満と50kW未満を合わせると50パーとなる。
ただし、50kW未満が自己消費に移行するのは家庭用とは違い困難である。それは自分で消費する構成になってないからだ。直ぐ近くにビルや工場などがあればケーブルを引いて消費できるようなるが、そうでなければバーチャルパワープラントで消費者を募ることになる。

(2)供給過剰分を「調整市場に」任せることは可能か?
経産省・電力ガス取引監視等委員会の「調整力の公募調達結果等について」の報告書の報告によると、調達結果は「ごく僅か」で供給過剰分解消には全く役立たないと判断した。






Ⅳ.HBBSの「隠味」から得られる効果

  何故、「隠味」で出力抑制が解消できるのか?  

 隠味HBBSを適応していない風力発電まで、出力抑制が改善できる

理由1.太陽光が供給過剰になると、共犯として風力も出力抑制の対象となる。
              しかし、太陽光のタケノコが解消されると風力も一緒に解消される。
              
            太陽光が発電する昼間は風も必ず吹いている。風力が極めて少ない時もあ
            るが、風力の発電は僅かであっても存在している。従って、太陽光が供給
            過剰になると風力も共犯者として発電量に比例して抑制される。(図4.1)
            太陽光にHBBSを適応した場合が(図4.2)である。そこでは太陽光は前日
            に発電したものが24時間均等に放電(下の青地)されていると解釈して下
            さい。また同時に、火力の最低出力も下がっていることもご注意。
            風力も太陽光のHBBS適応のお零れを貰って、出力抑制される確率が非常
            に少なくなる。
           
        太陽光が供給過剰で風力も共犯(図4.1)                 太陽光も風力も抑制にならず(図4.2)


理由2.夜間、特に深夜は電力需要は昼の半分以下になる。しかし、深夜にも
               ベース電源は下がらないので、再エネの余地は少なくなる。(図4.3)
               それに反して、風力は昼より夜間のほうが強いことが多いで、発電量が
               多くり供給過剰になりやすい。しかし、隠味 ②で火力の最低出力が下る
               ので過剰分も少なくなる。
               
               図2は東京電力の2019年度の需給実績から、季節別時間別需要量を表示
               したものである。これを見ると需要が最大となる夏ピーク期の最大需要
               量は、15時ごろに発生した5543万kWhであった。その日の最低需要は、
               早朝の2971万kWhである。需要の少ない6月の最大需要は約4000万kWh
               であったが、最低はピーク日とさほど変わらない2590万kWhであった。
               5月ゴールデンウィーク期間は最大値がピーク日の半分以下であるのに、
               最低はピーク日より少し下回るだけだ。
               ここで言いたいことは、1年を通して最低需要は早朝時間帯に同程度の量
               であると言うことである。
                ところが、常に発電しているベース電源の発電量が2000万kWh程度あ
               る。昨年1年間のベース電源のうち最低発電量は1355万kWhであった。
               そのベース電源の上に風力の発電が上乗せされるので、簡単に最低需要
               を超過することになる。

              しかし、隠味②の効果が効いてベースの1355万kWが半分の700万kWにな
              ると、風力の供給過剰分800万kWほど少なくなる。またその時の過剰分
              に対して揚水を働かすとか、大型水力を減らすなどで対応しやすくなる
              ので、風力の夜間に出力抑制を受ける分が極めて少なくなる。

       夜間は需要が少ない上にベース電源あり(図4.3)




(補足説明) 風力発電にはHBBSを適応しない理由
    理由①風力にはタケノコシンドロームが存在しない。
               風力発電には太陽光発電のように発電が集中する南中時のような時間が
               存在しない。つまり、供給過剰になる時間帯が存在しない。逆の言い方
               をすると、どの時間でも供給過剰になりうる。
    理由②風力発電は24時間発電するので一日の発電量が膨大になり、バッテリー
               コストが大きくなる。
                        論理的一日の最大発電量
                            風力発電 = 発電機の容量 × 24 × 最大発電効率(50~60バー)
                            太陽光発電 = 発電機の容量 × 7~8倍


     隠味②火力発電の最低出力(下げ代)を大幅に下げる事が出来る。
                 下げた分で再エネの発電量を増やし出力抑制解消ができる。

      火力発電と太陽光発電の相互連携の現状

        ⇒まず(図4.4)で説明する。これは東北電力の実績で、太陽光発電と火
            発電だけを取り出して表示している。
            太陽光が発電し始めると、火力発電は出力を下げ、太陽光の発電量が少な
            くなると火力の発電量は増やしている。
            太陽光発電は太陽が真南に来る南中時の発電量は4500MW程度となり、
            れを過ぎると出力が急に落ちて、日没時にはゼロになる。
            火力発電は逆の動きで、最大約7200~8200MW、最低4500MWである。
            火力の下げ分は2700MW~3700MWで、太陽光の最大発電量4500MWには
            800MW1800MWだけ足りない。この分は供給過剰となる。
            何故、下げなかったのか?

                                                                   (図4.4)


            系統制御担当者が一番苦労するのは数時間内に火力の出力を上げることだ
            そうだ。(図4.4)の場合は火力の最大出力は8200MWで、火力発電機16
            機程度であるが、その発電機を2~3時間以内に最大出力に達しなければな
            らない。そこが制御担当者の腕の見せ所になるそうだ。

           (図4.4)を見て疑問に思うのは、何故、火力発電は陽光の出力と相殺で
            きるまで出力を下げないのかである。16の発電機の内4~5を停止すれ
            ば下げられるはずだ。それが出来れば出力抑制にならなくて済むものを
            と、思ってしまう。

    下げられない理由
            理由は、数時間後の最大出力7700MWから8200MWの準備が必要である
            が、火力発電装置は、完全停止してしまうと、火力発電機16再稼働す
            のに4~5時間、石炭火力の場合だと20~25時間かかる。
            完全停止してしまうと、数時間後に必要な出力を満足させる事が出来なく
            なってしまうからである。

    下げられないもう一つの理由(お家の事情)
           いわゆるベース電源と言われている電源は、需要量に合わせて出力調整を
            しない(出来ない)ことになっている。原子力発電がそうである。
            また、石炭火力はLNG火力や石油火力より調整力が劣ると言われている。


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 HBBS使用の場合、火力の最低出力を、何故下げられるのか?
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①太陽光発電からの均等放電は、発電量の急変がないため、太陽光発電が原因で  
    火力を急に上げ下げする必要がない。

    従って太陽光発電量急落に火力発電で対応する必要通常時には発生しないが、
    地震や洪水などの緊急時に一部故障が発生し、予定通りの放電が出来なくなる
    時の対応を考慮に入れる必要はある。

②太陽光の発電量急変に対応する必要はなくなったが、需要量の変化には対応
    る必要がある。

需要量の変化への対応は、発電の前日に精度の高い需要予測をベースにして、前日の17時過ぎに当日の太陽光発電量実績値で、翌日と翌々日の系統制御計画を作成する。翌日の需要ピークになる時刻までに14~16時間もあるので、追加の火力発電や水力発電など立ち上げる時間的余裕が取れるので、必要な場合、その立ち上げを計画に組み込む事が出来る。(図4.5
組み込まれた計画の中には火力発電の立ち上げ、停止が稼働に必要な時間を十分に考慮して組み込まれているので最低出力を特別考慮する必要はない。   

                                                                    (図4.5



隠味③予測値でなく、実績値で系統制御ができる

毎日太陽光発電が終了する17時頃に、各太陽光発電所から発電実績値を
知らされるので、その実績値から算出した24時間放電量を組み込んだ
翌日と翌々日の系統制御計画が作成できる。


        ★予測値でなく実績値で系統を制御できる。
        ★発電予測とそれに関連する作業が不要となる。
        




隠味④出力抑制で停止する発電所の数を縮小できる

        現在、九州電力で行っている方式では
     「予測信頼度の低さ」から必要以上の数の発電所を停止させている。
        その手順は (図4.6)
        手順①供給過剰になっている時間帯の中で、時間ごとに超過率を計算し最大
                   超過率を見つける。
        手順②最大超過率と補正率(1.48倍)を各時間の発電量に乗じ「補正後抑制」
                   に置く。
        この計算式の意味するところは、実際停止すべき発電所は100ヶ所である
         が、安全性を考慮して148ヶ所を停止させようとしている。
         この方式を採用している背景は、すべて予測値から割り出したものに対する
         信頼度の低さに対処しようとしたものである。

         HBBSを使用すると予測値ではなく、実績値を用いるので信頼度は高い。従
         って1.48倍はもっと低くてもいいはずだ。

         HBBSを使用すると太陽光には抑制は発生しない。発生するのは風力だけで
         然も本の僅かであるから実際に停止させられる発電所の数は極めて少なくな
         る。

        (図4.6)の説明
            実際に過剰となる量は棒グラフ(橙色)の部分であるが、抑制されるのは
            1.4倍した部分であるため補正後抑制(黄緑)部分となる。
            従って一日の抑制量57,092MWhは発電量83,864MWhの68パーとなる。

                                                                    (図4.6)


       隠味 ⑤  グリッド・ストレージで再エネ化飛躍的拡大

HBBSを制御する「太陽光発電保障システム」(PVSS)の一機能である
                    グリッド・ストレージを使用すると夢はさらに大きくなる。


                ★★  天気に左右されない太陽光発電が実現する   ★★  

                ★★  バックアップ電源が不要となる   ★★
                                参照⇒⇒太陽光発電導入に比例してバックアップ電源も増やすのか?

                ★★  地産都消で都会地の主力電源化と地方創生   ★★
                            参照⇒⇒地産地消と地産都消で地方が繁栄

                ★★  再エネ化率100パーの実現  ★★
                                      参照⇒⇒再エネ化率80パーセント以上で、火力発電は不要となる。

                ★★  大災害時代にブラックアウトを防ぐシステム   ★★
                                      参照⇒⇒大災害時代にブラックアウトを防ぐ太陽光発電保障システム

                ★★   エネルギー産業の新産業革命をもたらす  ★★







最後までご精読ありがとうございます。ご質問、ご感想、反論等
ozaki@smart-center.jpまで直接お送りください。

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