PVSS概要

PhotoVoltaics Security System:PVSS

(太陽光発電保障システム)

特許第5970146号  「太陽光発電装置を含む電力系統の制御方法及び制御システム」 特許出願日  平成27年11月16日

                               天気に左右されない太陽光発電を、年間、約束通りの供給を保障する          登録日  平成28年7月15日

太陽光をベース電源化、再エネ化率100%以上を達成

世界に誇れる日本だけの再エネ関連技術

太陽光発電の特性と出力抑制

(1)タケノコシンドローム(図1.1)

タケノコは上へ上へと延びるように、太陽光発電も導入量が増えると、太陽が真南に来る南中時を目指して上へ上へと延びる。

⇒⇒接続拒否の犯人はタケノコシンドロームだった

(2)需要超過は出力抑制の対象となる(図1.2)

上へ上へと延びると、閑散日の需要も平均日の需要もピーク日の需要も超過することになる。

再エネの導入拡大を狙うのであれば、当然、需要超過対策を前もって考えておく必要がある。

(3)一日の電力需要には南中時の3倍の発電が必要

太陽光発電だけで一日の分の電力需要を賄うとした場合、太陽光の南中時の発電量は、同時刻の電力需要の3倍が必要である(図1.2)。この場合、需要を超過する分は全発電量の51パーセントを占める。

現在各電力会社が実行している抑制方法では、南中時の最大発電量が需要を超えないようにするので、60パーセントは捨ててしまうことになる。従って再エネ化率は40パーセントにしかならない。その時の発電は図1.2の棒グラフで表示している。

太陽光発電保障システム

(PhotoVoltaics Security System:PVSS)

PVSSの設計思想

 

太陽光発電保障システムの機能概要

①接続保障

    24時間放電で、接続電圧が4分の一になるため、接

    続系統の容量が4分の一になる。別の見方をすると

    系統容量が4倍になったのに等しい効果がある。

(図面をクリックすると拡大します)

                                         

HBBSと連携

HyBrid-Battery System

                                         

(図面をクリックすると拡大します)

 

②発電保障

    24時間均等放電の結果、出力抑制は完全解消とな

    る。その結果、天気通りの発電を保障出来る。

(図面をクリックすると拡大します)

 

③安定給電保障・調整力保障

    天気に左右される発電量を、事前に保障した1年間

    の保障値通りに給電(放電)することを保障する。

    これにより、太陽光をベースロード電源として使用

    可能となる。

    1年間の保障値は実際の発電実績と新規に対する予

    測を含めて作成する。東電の旬別平均値実績から作

    成した保障値は下図の通りである。

(3)原発再稼働で抑制対象拡大(図1.3)              原発が再稼働し始めると、ベース電源として扱われるので、原発以外の電源は、原発の分だけ底上げされる。原発が時間当たり1GWを発電すると、太陽光の発電量その分だけ少なくなる。その時の稼働図が図1.3となり、太陽光は71パーセントが捨てられることになる。再エネ化率は29パーセントにしかならない。

(4)省エネ推進で抑制対象さらに拡大(図1.4)       エネルギー基本計画では2030年までに省エネルギーを徹底することになっている。具体的には2010年の35パーセント削減することになっている。                それを達成すると日々の需要も下がることになる。需要が下がった場合を想定すると、太陽光の発電可能量はさらに少なくなる。図1.4はその時の発電状況を表しているが、再エネ化率は11パーセントにしかならない。実に89パーセントが捨てられることになる。

 (図面をクリックすると拡大します)

HBBSの機能概要

    HBBSには2種類のタイプが存在する。

    一つは、中央システムの制御を受けて稼働するタイ

    プ、もう一つは何ら制御を受けずに単独で稼働する

    タイプである。

    前者は中央給電指令室がある場合で、後者は離島な

    どで中央給電指令室がない場合である。

    1つの太陽光発電装置に1組の蓄電池を接続させる。

    太陽光発電で発電した電気は、一旦、蓄電池に蓄電

    する。発電終了後、翌日の稼働開始時から24時間か

    けて系統に放電する。翌日の発電と放電が同時に出

    来る機能がHBBSにはある。

    蓄電池の容量は、一日の発電量の1.33倍程度が必要

    である。

詳しくは ⇒⇒  HBBS概要

グリッド・ストレージ(GS)概要

    GSを使用して、保障値との過不足を調整する。

    GSは蓄電池や液体水素の貯蔵タンクであったり、

    EV用のバッテリーであってもよい。

    個数に制限はない。

    GSがらみの新ビジネスが発生し、エネルギー業界

    の新産業革命を引き起こすことになる。

 (図面をクリックすると拡大します)

    保障値通りに保障するとき、実発電量との過不足調

    整にGSを使用する。過不足の量如何でGSへの保存

    量が大きく変化する。

(図面をクリックすると拡大します)

④需給保障

    24時間均等な量で放電すると、早朝の需要最低時間

    帯に、放電量の需要超過が頻発する。その需要超過

    に対して、超過分をグリッドストレージなどで対応

    し、需給バランスの維持を保障する。この機能によ

    り太陽光だけで再エネ化率100パーセントが理論的

    には実現可能となる。

 

⑤地産都消

    日本の電力の70パーセント近くを消費する都会地

    は、大消費量に見合うだけの再エネ導入環境に乏し

    い。逆に、都会の再エネ化率が高くならなければ、       日本全体の再エネ化率は高くならない。

    まず、地方の再エネ化率を高めて、地方から電気代

    を安くし、次に、地方の余剰電気を都会に送って、

    都会の再エネ化率を支える。

    地産都消で本当の地方創生が可能となる。

 

詳細は⇒⇒地産地消と地産都消で地方が繁栄