「ハイブリッド蓄電池システム」の効率を
数理モデルで検証
前日発電分を24時間放電しながら、
当日の発電分を蓄電するという条件付きで、
ダブル蓄電方式の場合の、蓄電量の変動を考察し、
蓄電池容量の最小化を目指す。
(1)太陽光発電の場合の発電量と放電量の時間的変化
①一日の時間別変化
太陽光発電は日の出とともに発電を開始し、日没と同時に発電は終了する。太陽が真南に来る南中時に発電量は最大となる。夜間に発電することは無いので、夜間に新たに蓄電するることは在り得ない。
また、前日に蓄電したものを翌日24時間かけて放電するので、日中は発電と放電が重なる。全日発電した蓄電量はコンスタントに減少し、24時間で蓄電量はゼロになる。
②蓄電池別蓄電量の変化
ダブル蓄電の場合、放電を担当する蓄電池は時間毎に均等に蓄電量が減少する。
一日の終わりには蓄電量はゼロになる。
蓄電を担当する蓄電池は、日の出の時刻から蓄電量が増加し、日没の時刻に日別発電量の最大値に到達する。
(太陽光発電の、一日当たりの最大発電量を1とし、二日連続して最大発電を行った場合を想定した)
③両蓄電池の合計蓄電量の変化
ダブル蓄電池で、両蓄電池の蓄電残量の変化を時間別にみると下図のようになる。
このグラフから分かることは、最大発電日が2日続いたとしても、蓄電池の容量は最大発電量の2倍は必要ない、n 倍(具体的数値は企業秘密)あれば十分であることが分かる。
以上のシミュレーションからの結論は、
ダブル蓄電池方式の場合の全蓄電池容量は、
1(最大発電日の発電量)+ 1(最大発電日の発電量) = 2
×(最大発電日の発電量)
ハイブリッド蓄電池方式の場合は、
1(最大発電日の発電量)+ 1(最大発電日の発電量) = 1.33
× (最大発電日の発電量)