石炭火力は地震、津波、高潮、洪水の

自然災害に弱い

北海道のブラックアウトは、石炭火力で利益追求が原因!!

そんな石炭火力をベース電源に使用した結果のブラックアウトだ。

この事故を教訓にして、「電気は貯めてから使う」コンセプトのもとに、

大規模自然災害に強いIoT時代のバーチャルパワープラントを構築すべきである。

Ⅰ.ブラックアウトに

至るまでの経緯

(1)停電した9月6日の稼働は(図1)のようになるはずだった。

図1は昨年の発電実績のままでのグラフである。

昨年の天気実績に今年の予想天気をぶつけて需要予測を行う。

昨年の天気と今年の天気を比べる(図3)と、今年は昨年よりやや晴れが多く、気温は2度

前後高めである。そのことから電力需要は昨年よりやや多めであると予想される。

再エネの1年間の導入状況を見る(図4)とほとんど増加していない。従って本年の再エ

ネ発電はほぼ前年と同じと見なせる。

その結果から6日の稼働想定を行い、系統制御を行っていた。(図2)

(図1)

去年と今年の9月6日の天気(図3)

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(図4)

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(2)ブラックアウト発生とその対応

しかし、午前3時8分頃に震度7の大地震が発生し、苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所

の1 号 機(35 万 kW)・2号機(60 万 kW)は、蒸気漏れが発生、4 号機(70 万 kW)は、

タービン付近から出火した。 (発電所近辺の震度は3程度)

事故発生により直ちに、1号機、2号機、4号機の発電を止めた。停止後、図2を見ると1

時間は100万kWが稼働している。グラフで見ると1時間に見えるが、実際には18分間だけ 稼働していた。この18分間は100万が稼働していたのだからこの間に、待機中の他の火力

発電所、又は水力発電所を立ち上げればブラックアウトならなかったのではないかと疑問に

思う。

障害発生時の対応で問題点

①バックアップ電源の選択

緊急停止した発電機に対するバックアップ電源として選択した発電機もまた石炭火力

ではなかったのか?

石炭火力の立ち上げに要する時間は、待機状態でも異なるが18時間以上を要する。

石炭火力発電以外に待機している発電機がなかった。

②太陽光発電

昨年同日の太陽光の最大発電量は80万kWhあったが、それは昼の12時であった。

午前3時は日の出前で発電量はゼロのため、バックアップとしては使用できない。

当日の稼働状況(図2)を見ると午前3時の発電量は急激に165万kW減少し、100万kWで稼

働していた。

(図2)

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(図5)

(図6)

(出典)北海道電力「でんき予報」( 画面をクリックすると拡大表示します)

(3)ブラックアウトに至るまでの問題点(地震に弱い石炭火力発電の潜在的問題点を指摘)

①野ざらしの石炭火力固有装置

★LNGに比べると装置の数が多く、故障の確率も高く、建設コストも高くなっている。

微粉炭機、石炭コンベア、石炭ホッパー、灰貯留ホッパ、燃焼ボイラー、

電気集じん器、排煙脱硫装置、排煙脱硝装置など

★装置は屋外設置のため潮風などで故障を早める危険性が高い(図7)(図8)

②ボイラーおよび蒸気タービンを超々臨界圧で運転する石炭火力の特性のため地震に弱い

欠陥がある。

超々臨界圧(蒸気温度593℃以上、蒸気圧力24.1MPa以上)でボイラーと蒸気タービン

を使用のため故障しやすい(今回の故障はこの部分だった)

③使い続ける宿命を背負った石炭火力の発電単価

発電単価は石炭火力が一番安いと言われている。(図6)

しかし、この安さは設備利用率が高い時であって、利用率が60%より低くなるとLNGを

使用した方が安くなる。(図9)したがって、石炭火力は使い続けなければならないと

いう宿命を背負っていた。だから、当然、一日24時間稼働するベース電源として使用

されることになったのである。

ほくでんでは苫東厚真発電所の3台の合計165万kWをベース電源として使用していた。

(図9)

(図7)

(図8)

(出典)資源エネ庁発電コスト検証WG ( 画面をクリックすると拡大表示します)

④立ち上げ・停止に長時間/低い下げ代機能

石炭火力は立ち上げ時間に長時間がかかる

ボイラーやタービンの温度の下がり具合で立ち上げ時間が異なる。

●夜間だけの停止 ⇒ 起動指令から2~3時間程度

●週末だけの停止 ⇒ 起動指令から2~3時間程度

●1週間以上の長期停止 ⇒ 起動指令から20~25時間程度

下げ代機能も低い

LNG等の火力は30%程度まで下げることが可能であるが、石炭は50%が限界

⑤CO2排出量

日本はじめ世界中でCO2排出へ反対の声が強い中で、敢えて石炭火力をベース電源とし

て使用している。

(4)近い将来にクローズアップされるであろう石炭火力の問題

①ますます大規模化する自然災害に石炭火力は耐えられない

近年、自然災害は規模を大型化している。南海地震など大型地震が予想されている。

ほくでん以外の石炭火力発電は全て、石炭輸送に適した海岸沿いに建設されている。

北電の苫東厚真発電所は、海から10メートル近くに位置し、防潮堤もなく海抜2~

3メートルの高さしかない。

関西空港の最大風速60メートル、干潮と満潮の間であったが、3.1メートルの高潮が

発生し、潮位は大阪工事基準面(OP)より5.1メートル高くなった事例からも推測で

きるが、ひとたび大型台風が襲来したら、発電所自体が水没することは間違いない。

地震台風襲来で、日本全国のあちこちでブラックアウトが襲う。

②一番安いはずの石炭火力は、近いうちに太陽光の価格に置いて行かれる

石炭火力を世界中の非難に耳も傾けずに推進している理由は、発電コストが他の燃料

より安いという一点だけであった。安いと言ってもkWあたり1円前後の安さである。

再エネの中でも太陽光は一番安く現在18円であるが、2030年には7円になると

資源エネ庁が発表している。その時、太陽光は石炭の半分になる。

その時も、石炭は一番安いというのだろうか?

2030年はまだ先ではなく、近々の問題として取り組むべきである。

(5)近いうちに北海道以外で、再びブラックアウトは起きるか?

再びブラックアウトは起きます。

北海道も含めた日本全国の石炭火力で発電している地域で起きます。

●同規模の余震が起きた時

●関西空港並みの高潮又は津波が発生した時

●大型台風の襲来で強風又は大雨があった時

♡♥♡♥ ブラックアウトを再エネ活用で防ぐ ♡♥♡♥

地震に強いハイブリッドバッテリー(HBBS)と太陽光発電保障システム(PVSS)の活用

HBBSとPVSSの使用でブラックアウトが防げる理由

理由①膨大な発電所数

50kW以上の産業用太陽光発電だけに限定すると北電は1,000件あるので、一部に障害

が発生しても問題なし。ちなみに東京電力の場合は10.000件になる。(17年12月現在) 理由 ②24時間放電

ハイブリッドバッテリー(HBBS)を使用すると発電の翌日に24時間均等放電するの

で、夜間でも太陽光で発電した電気を供給している。太陽光を石炭より発電コストの

安いベース電源として使用する。

天気に左右される太陽光も、安定給電保障機能を使用して、事前に約束した量を天気に

左右さることなく供給できる。

(図10)

Ⅱ.ブラックアウトを防ぐ

( 画面をクリックすると拡大表示します)

理由 ③常時グリッドストレージに予備電源が貯蔵されている。瞬時に切り替え可能。

たとえ大地震や大水害などで、大型太陽光発電所が発電出来なくなっても、安定給電保

が働いて約束してい た量が供給されるので、大地震などに慌てる必要がない。

また、安定給電保障機能が使用するグリッドストレージに保障に必要な電気を保存して

いるので、緊急時はその電気をバックアップ電源として瞬時に使用することが出来る。

保存方法は蓄電池が一般的だが、蓄電池は価格とスペースの問題があるので、液体水素

にして貯蔵タンクに貯蔵するなども考えられる。

(図11)

( 画面をクリックすると拡大表示します)

150年前に電気を発明したエジソン時代から現在まで、電気は「貯めることが出来ない」と

云われて来た。

しかし、再エネ導入が進み、蓄電池コスト及び性能が改善され且つ、全てのものが通信で繋

がるIoT時代に、いつまでも「同時同量」に縛られるのではなく、発想を転換して「貯め

てから使う」という思想の下に世界に先駆けた本格的バーチャルパワープラントを構築し、

大災害に強い系統制御システムを目指すべきである。

弊社はHBBSとPVSSを中心として、大災害に強い系統運転に貢献するため、研究に邁進いた

しております。

最後までご精読ありがとうございます。ご質問、ご感想、反論等

ozaki@smart-center.jpまで直接お送りください。