九州地区の再エネ業の年間収入は、出力抑制頻発で、20パーセントは減少する!!

九州本土は4月に20回も出力抑制された種子島のようにはならない。

出力抑制が発生しても、年間の売電収入の1パーセント以内で問題ない。

今後、未稼働太陽光の殆どは消えて行く、たとえ稼働したとしても、

電力間連携で解決できるので抑制対策に蓄電池等、必要としない。

お国の方で出力抑制解消対策を準備しているので出力抑制は発生しない。

・・・・と妄信している人々が増えている。

(2018/11/21日 掲載)

信じるか信じないかは本人の勝手だが、・・・。

今後の出力抑制は、九州地区全域が晴れた場合に、間違いなく発生する。

九州地区では、発電業者の年間発電収入が20パーセント以上減少する。

(1) それでは九州地区全域が晴れる確率はどの程度か?

九州本土にある18ヶ所の気象台で観測した天気実績(2010年12月~翌年11月)からの集計結果が図1である。

九州全域が同時に晴れる確率は年365日の内4分の一の90日で25.7パーセントとなる。ほぼ全域(18か所中13ヶ所以上)が晴れる確率は38.5パーセントで,140日になる。九州本土の今後の出力抑制は140日程度は覚悟しておくべきである。

(参考)資源エネ庁の発表した「出力抑制の見通し」の中で九州電力の見通しでは1,513時間、日数にすると220日程度は抑制するとなっていることから推測すると、九州地区の半分弱の9ヶ所が晴れたら抑制すると解釈できる。

詳細 ⇒⇒ 出力抑制の見通しを資源エネ庁が発表

参考までに、全域が曇天の率が33.6パーセントもあり、全域が晴れる確率より高いのは驚きである。

詳細 ⇒⇒ 九州全域が晴れる率

(図1

九州3

現在(18年3月末現在) 稼働している太陽光の県別導入状況は図1-1の通りである。

(図1.1)

(出典)資源エネルギー庁

(2)九州全域が晴れた時に抑制が頻発する、どの月が多いか?

一年の内、九州全域が晴れる回数の最多月は10月で、17回となっている。(図1)

次いで、4月(14回)、3月(12回)、5月(11回)と続いている。

少ない月は、6月(2回)、7月(2回)で梅雨の影響がはっきりと見える。少ない月は出力抑制も少なくなるが、天気が悪いので発電量も少なくなることも、覚悟しておかなければならない。

九州本土の2019/4の抑制実績 ⇒ 現在、どの程度の出力抑制が発生しているか? 九州本土では!!

(3)電力需要との関係が重要

出力抑制が出されるのは天気の影響だけでなく、最も重要なのは電力需要が多いか、少ないかである。図2は、九州電力の2016年1年間の時間別電力需要を4月1日から365日分表示したものである。

これを見ると、5月のゴールデンウィークが最低需要で、8月が夏ピーク、1月分と2月が冬ピークであることも分かる。

10月から11月は5月のゴールデンウィークに次いで需要の少ない季節である。

(出典)九州電力(24時間を時間別に表示してます)

(4)週末と平日では需要量に差が有る

一般的に平日と休日では電力需要に差がある。休日は平日比べると少ないとされている。

図3は九電の9月9日(日)から9月22日(土)までの2週間の実績である。

9月15日(土)から9月17日(祭)の3日間のピーク需要平均値は。前後数日の

ピーク需要に比べると10パーセント前後少ないことが読み取れる。

週末に出力抑制が発生しやすい理由が理解できる。

(図3)

(出典)九州電力のHPからダウンロードしたデーターから弊社がグラフ化した

(5)3年後の稼働想定

現在稼働中(807MW)に加えて、承認済(418MW)と接続契約中( 292MW)の全てが稼働した場合の稼働図を図4に掲載した。

需要超過に対応させる揚水発電や他電力連携の計算にあたっては本年10月の需要をベースにしている。8月と9月の需要は次の計算で必要となるため参考として表示した。

(図4)

(6)抑制回数と抑制量

電力需要が多くかつ日射強度が弱い冬至前後月の12月と1月は、九州全域が晴れても、抑制の可能性は少ない。

電力需要の多い8月と2月は図4を見る限りでは供給が需要を超過するまでにはなっていな いので抑制は発生しない。これらの月の週末需要は13GW程度までになるため、太陽光の供給が2~3GW超過するが、揚水動力と他電力連携で凌げるので、抑制までにはならないと判断した。

需要の少ない3月~6月の超過量②は、図4から需要を超過する再エネの供給量を差っ引きして求める。その中で3月~6月と10月は10月の需要を使用し、7月、9月、11月は9月の需要を使用して差っ引きする。その際、他電力連携は、現在は行っているが、2年後は他 電力も太陽光などが順調に稼働し始め、同時刻に引き受け不可能となるので、連携は行えなくなる。したがって、超過量計算には連携は無いものとして計算する。

各月の月間超過量は②の需要超過量に①の合計回数をかけて算出する。

年間超過量を求めた後、1発電所当りの年間の抑制回数45.3回を算出し、その抑制回数から売電収入に及ぼす影響度合いを計算する。

(図5)

(画面をクリックすると拡大表示します)

(7)一つの発電所の売電収入に及ぼす影響度

(6)で計算された1発電所の抑制回数45.3回から、発電収入に及ぼす影響度を算出する。

出力抑制は九州地区全域が晴れた日に行われることから、発電量の最も多い日から抑制される

確率は高い。

図6の一日の発電量を降順に並べたものから、残念なことだが、大きいものから順(左側から

順に)に消えて行く。45回も大きいものから順に消えて行くので、その合計値は年間発電量の

20.8パーセントとなる。

この影響度合いは、さらに大きくなる危険性もあることを肝に銘じておくべきである。

(将来は抑制回数がさらに多くなり、50パーセント近くを覚悟しておくべきだ)

大きくなる原因は、

①九州地区で更に再エネ導入量が増えた場合。

②九州地区の省エネ、節エネが進んみ需要が減少した場合。

③FIT買取期間終了などで自己消費が増えた場合。

④他電力会社の原発再稼働や再エネ導入が進み、彼らも南中時に需要超過で、九州電力

超過分引き受けの余裕がなくなった時。来年(19年)春以降には、四国電力、東北電

力、中国電力も抑制が始まる。更に審査中の原発のいくつかは再稼働し始める。他所

の超過分を引き受ける余裕のある電力会社は少なくなる。

連携容量を増やせば抑制は無くなるというのは真っ赤な嘘である。

(図6)

(警告)

太陽光発電を売りたいがために「今回の九州の出力抑制の影響は、微々たるもので心配する必要がない」と、大嘘を言いまくっている役人や業者やコンサルやジャーナリスト崩れや似非 学者が多いことにご注意ください。




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